娘礼紗が2月で2歳を迎えます。
昨年は4月に本の出版が決まってから、私自身の気持ちが育児から少し離れていたような、見ているようで見ていない、そんな時期を過ごしていた気がしています。1歳2ヶ月半で歩き始め、一緒に毎日公園に行き、ニューヨークに家族旅行をし、上海と日本を行き来し、日本の新居に引越をし、本の出版。
大きいイベントがいくつもある中で、娘自身の環境の変化に対応しつつも、精神的なストレスをフォローしながら、なんとか今の生活を創る事ができている、母としての私の気持ちは、一年間いっぱいいっぱいで、家族に協力を仰ぎながら、なんとか娘が2歳を迎えるところまで来る事が出来たな、という気持ちです。

娘も月齢に応じて体力面、精神面、知力面等様々な成長を遂げていて、親として娘にイライラをする時間も増えたり、減ったり、私自身の精神面も子供の成長とともに、自分でも見えていなかったことに気がつかされたりしています。

本の出版は、私の人生においてとても大きな仕事だったので、しっかり取り組ませてもらった分、育児からはちょっと心が離れていた自分に、なんとなく心残りも感じています。育児が始まってからは、全てを欲張ることはできないと自覚していたのに、やはり性格もあるのか、挑戦してみたいことに手をつい出してしまう自分もいます。

そこで、娘が2歳になったら彼女との関わりの中で親としてやってあげたいことを１つ。Knit Graceのオーナーとしてやってもらいたいことを１つ。この２つだけは、どんなに忙しくても娘との関わりを持つと決めました。

●親としてやってあげたいこと。
それは彼女が一番大好きな絵本を年間10冊私自身が選んでプレゼントすること。

●Knit Graceからのおねがい。
それは将来的に開発したいKnit Grace Kid’sのプログラムのモデルになってもらうこと。

「親として娘に本を贈る」と決めると、やはりそう簡単には決めきれなかったりして結構真剣勝負で選んでいます。（勝負というのは、結局絵本売り場とかで子供の意向を聞いて買って上げてもなかなかヒットしなかったりするものもあり、これはなんだか娘との駆け引きがあり、親として子供のことがどこまで見込めたりできているのか、親自身を試す機会にもなり、こちらも真剣で楽しいです。）

2015年最初に贈った本はこちら。
『はやくはやくっていわないで』作：益田ミリ　絵：平澤一平

探していたわけではなく、娘とお散歩しながら、ぽっと街のBOOK OFFで出会った絵本でした。
厳選理由：大人、子供関係なく、人として社会と関わりながら生きていくのに大切なことが厳選された言葉で表現されていたこと。

全文紹介します。

はやくはやくっていわないで
ひとつひとつじゅんばんちがう
ぐずぐずしている
きゅうけいしている
じーっとしてる
どうしていそぐ　いそいでどこいく
ひとつひとつ　おおきさちがう　
ひとつひとつ　おもさがちがう
くらべられると　どきどきする
どきどきすると　どうなるの
どきどきすると　ひんやりする
どきどきすると　ちいさくなる
まっくらで　かなしい　きもち
かなしい　きもちは　どこにいる
ちかくで　でばんを　まっている
ひとつひとつ　ちがう　できること　ちがう
できることや　できないこと
できないことや　できること
どうして　できないの？ってきかないで
わからないこと　いっぱいある
いえないきもち　いっぱいある
ひっぱらないで
おさないで
ひとつひとつ　ながさがちがう
ひとつひとつ　じかんがちがう
だからさ　あのさ
はやくはやくっていわないで
ゆっくり　いくよ　ゆっくり　おいで
わらったり　しない？　わらったり　しないよ
まってて　くれる？　まってるよ
みんな　いっしょ

ひとつひとつを1人1人に当てはめて、娘に語りかけながら、彼女のペースというものをしっかり見つめて伸ばして、成長の手伝いができたらと思っています。