BLOG

イマジネーションを膨らませる絵本①

2015.07.28


ニット・手編みを教える中で、1番大切にしていることは、作る前に「どんなものを作りたいか」をイメージすること。

この作業・時間は、とても豊かで幸せな時間です。どんなものを作りたいかをイメージすると、連動してどんなシーンで身につけようか、どんな気持ちで身につけようか、その1つのアイテムを通じて広がる世界を描くことができます。
そしてこのイマジネーションを膨らませることが、デザインや素材、色の選定に大きく影響していると感じています。

image

私はこのイマジネーションを膨らませる感覚をぜひ子供達に味わってほしく、ワークショップを企画する時も全てお手本通りに作るのではなく、色を選ぶ過程を設け、イマジネーションする時間を持つようにしています。

とはいいましても、大人も子供もイマジネーションすることが得意な人と、お手本通りにきちんと作る方が得意な人がいます。おそらく後者の方が日本人には多く、そういった方々に「イメージをしたら」と言っても難しく、イメージすることが嫌になってしまうこともあると思います。

そこで、私は小さい頃からイマジネーションする感覚や楽しさを感じてもらえる絵本があったらいいな、と娘が産まれてからずっと探し続けており、ようやく2冊の本を見つけました。イメージすることは目には見えず頭の中の遊び。だからこそ言葉で伝えることが難しく、ビジュアルとストーリーの力を借りれたらと考えていました。月齢は2歳から4歳くらいの子供向けです。

まず1冊目にご紹介したいのが『ボタン』(作:森絵都 絵:スギヤマカナヨ)。

お話は、ママが持っている箱にいろんなボタンが入っており、そのボタンはママが昔着ていたお洋服についていたボタン。まゆちゃんという女の子が1つ1つボタンをじっくり眺めながら、そのボタンはどんなお洋服についていると素敵かな〜?と色々イメージを膨らませます。

ボタンという馴染みのあるアイテム、ボタンという小さいものから大きい洋服をイメージするという過程が具体的に描かれており、子供にとって無理なく楽しくイメージがしやすいストーリーになっています。

イメージすることはデザインのはじまり。具体的なアイテムがあり、そこから頭の中でどんなふうになるといいかを様々な視点から捉え直す作業。文中に何度も出てくる「それとも◯◯?」が遊びのような感覚で、イマジネーションを働かせてくれます。

image

image

image

image

image

image

image

image

image

PAGETOP